谷川真理ハーフマラソン

今年最初のレースは谷川真理ハーフマラソンを選ぶ。昨年も出場したが、そのときはBコース。今年は川内選手も出場するAコース。スタートとゴールは一緒だが、Aコースは上流、Bコースは下流に向かってスタートする。Bコースは途中鉄板敷きになっていて、狭くて前のランナーを抜くことができない。タニマリはウェーブスタート方式を採用しているので、後ろの組からスタートすると、前の組のゆっくり組が前を塞いでしまい、渋滞していた。なので、今年はAコースになってほっとした。川内選手を応援することもできる。
 
湘南新宿ライン(湘南新宿ラインじゃなくてもいいんだけど)のグリーン車が好きで、ちょっと遠くの大会に行くときにはよくグリーン車を利用している。ゆっくりとシューズにランチップを付けたりできたり、とても落ち着けますね。一つ問題があるとすれば、チケットは車両に乗る前に精算すると安い、ということ。まあ、安くなるのだからいいことなんだけど、安くなるオプションがあるということは、安く乗らないとなんとなく損をした気分になる。だからこの日も何の迷いもなくグリーン券を購入した。いざ、列車が到着すると、いつもの2階建て車両がこない。湘南新宿ラインには、グリーン車がある編成と、ない編成があるということを初めて学んだ。みなさん、グリーン券を購入するときは、グリーン車が来ることを事前に確認しましょう。ところで、このような失敗をしても、改札でグリーン車を利用していないことを報告すれば、払い戻しをしてくれる(手続きは大変だけど)。

会場に着いて、まずトイレへ。トイレを出た後に気づいたが、女子トイレだった。これには長い言い訳があるのだが、ここでは述べない。スタートまで時間があり、早めに着替えると寒くなりそうだったが、荷物預かり所が混雑するのもいやである。この日は暖かく風もない穏やかな日だったので、早めに着替えてアップをする。普段アップなんてまずしないのだけど、1週間ほとんど走っていないので、なんとなく走った方がよいように感じた。

正月は2キロくらい太ったけれど(年末年始はまじめに走ったが、それでも正月太りはやってきた)、会社が始まって元に戻った。それでもウォーミングアップすると、腹がたっぷんたっぷんと揺れた。足が言うことを聞かない。他人の足を借りてきたみたいだ。これはあきらかにやばい。何本か流しを入れる。でも改善の兆しはない。

スタート地点に並ぶ。チーム走り屋の人がいる。Sさんではない。タイムロスは20秒ほど。ペースがよく分からないが、wingsというお揃いのウェアを着た女子3人組を視野に入れて付いていく。3人もいるので一人くらいはすぐに追いつくだろうと思ったが、差が縮まらない。逆に離されてしまいそうなので、コースを外れて草地を走ったりしながらかろうじて付いていく。

1キロ走って4'19"。割とよいペースである。渋滞を抜けてwingsを追いかけていると、キロ4分ほど。3人組の一人はさらにペースを上げて、見えなくなってしまった。

3キロを過ぎると、だんだんとペースに慣れてきて、wingsの二人を捉える。wingsの一人はオレンジの帽子、タイツ、内股で走っている。

すでにしんどい感じがしていたのだが、5キロの給水を飲んだ直後に息が切れた。もうだめだ、と思いペースを落とす。4分そこそこのペースだったので、明らかにオーバーペースですね。wingsに抜き返される。こんな序盤で息切れしてどうやってゴールするのかを考える。もうジョギングにしようか。このままキロ4分半でいければ93分かあ、と頭の中で計算する。でも4分半で走れる自信すらない。

8キロ過ぎて、先導の自転車がやってくる。川内選手が来るのか、と思ったら違う人が来た。かなり遅れて川内選手。川内選手にはみんな応援していた。ここから追い上げるのだろう、と思っていた(が、このまま川内選手は負けてしまった)。

9キロから上り。Aコースも3回目なので上り坂があるのは知っていたが、思ったよりも標高差が大きい。上りが延々と続く。10キロを通過。41'54"。失速した割にはペースは落ちていない。上りの後は小さな下り。下りきった後に折り返してまた上り。小刻みなアップダウンがスタミナを奪う。14キロの通過が59分ちょうど。90分を切れるペースは維持している。一度は諦めたものの、欲が出てくる。90分を切りたい。

15キロを過ぎる。女子ランナーが何やら呻いている。「痛い、痛い、痛い、痛い」。ひたすら、悲痛な声をあげている。とは言え、何もできないので抜いていったのだが、周りのランナーは励ましていたようだった。アクシデントがなければ、僕よりずっと速いに違いない。

残り5キロを切って、ネットで90分を切るためのペースを計算し続ける。頭の中はカウントダウンしかない。ペースは落ちていくし周りのランナーにはどんどん抜かれていく。何度も何度も諦めようと思う。19キロを過ぎて、残り9分20秒。最後の100mで30秒かかるとすると、2キロを8分50秒。キロあたり4分25秒でいいはずだ。

19キロからの1キロを4'20"で通過。ここでネットでの90分切りを確信。次はグロスでの90分切りが目標になる。足立フレンドリーマラソンのときは最後の1キロでラストスパートができたが、今回はとてもできそうにない。それでもペースを少しだけ持ち上げる。スタート時に目印にした鉄橋が見える。その先がゴールだ。実況のタレントらしき人が、「90分切れる、すごい」と喧伝している。時計を見るともうぎりぎり。自分は切れないかもしれない。左に折れ、ゴールをよれよれだが駆け抜ける。手元の時計では、グロスで89'57"。90分を切れた。抜け殻のようになりながら、熱いおしぼりをもらう。無造作に顔を拭いたら、火傷するかと思うほどの熱さだった。
 
4’19” 4’02” 4’02” 4’04” 4’08” (5km 20’35”)
4’13” 4’19” 4’13” 4’14” 4’20” (10km 41’54” 21’19”)
4’15” 4’10” 4’19” 4’22” 4’13” (15km 1:03’13” 21’19”)
4’18” 4’22” 4’21” 4’25” 4’20” (20km 1:24’59” 21’46”)
4’35” (1:29’34”)