館山若潮マラソン

この日は勝田に行かれる人が多いのですが、館山若潮マラソンに行ってきました。

 
とりあえず、目標は防府マラソン超え(3:20)。防府のときよりは走り込めているけれど、アップダウンが大きいので、あまり高い目標は設定できません。4'45"ペースで行けばいい計算です。
 
目標タイム3時間〜3時間半のブロックの一番前に陣取るが、ジョガーにブロックされてなかなか前に進めない。サブスリーのブロックに並んでジョギングはやめて欲しい。これに苛立ってしまい、遅れを取り戻そうとオーバーペースになる。走りやすくなった1km〜2kmは4'06"。明らかに速すぎるのでペースを落とす。同じくらいのペースのランナーを探すが、どうも予想よりも速い人が多いらしく、ペースを落とせない。5kmを22'44"で通過。
 
5km〜10kmはペースを落ち着かせようと、いろいろなランナーの後ろに付いてみたが、みな微妙に速く、ペースが上がってしまう。10km通過は45'40"。これも予定より速い。頭の先から足の先までピンクの女子が後ろについてくる。後ろにいるだけならいいのだけど、給水を取ろうとすると急に飛び出してきたり、コース変えようとすると横に出てきたりで迷惑である。近くに来るとバタバタと大きな音がするのですぐに分かる。
 
10kmを過ぎるとペースが落ちてくる。それまでが速すぎたから意識的に落としている訳ではなく、少し押し気味に走っているのにペースが落ちている。良くない兆候だ。足も何となく痛い。15kmを1:09'19"で通過する。
 
後ろから来るグレーのシャツの選手が、沿道の人に声をかけながら走っている。当然、応援も多い。その応援に押されながら走るが、グレーの選手はどんどん前に行ってしまい追いつけなかった。気がつくとピンクの女子はすぐ後ろにはいなくなっている。代わりに、別の(もうすこし控えめなウェアの)女子選手に抜かれるが、それほどスピードに差がある訳ではないのでついていく。
 
この女子選手(ウェアの色など全く覚えていない)は、知人の男子選手を見つけて、話をしながら余裕を持って走っている。少しペースは上がるが、この二人に引っ張ってもらいながら、後ろでじっとして力をためることに徹する。
 
この二人の肩越しにちらりと前を見ると、男子選手が花壇の方を向いて屈み込んでいる。見てはいけない、と思うものの、やはり嘔吐した。いやなものを見てしまった。怖いもの、見てはいけないものほど、目を逸らすことができない。心臓がドキドキする。自慢ではないが僕は嘔吐恐怖症のため、見てしまうと極めて精神状態が不安定になるのだ。なんとか心を落ち着かせようとするけれど、吐くときの気分を想像したり、自分も吐くのではないかと疑心暗鬼になったりしてドキドキが止まらない。前の二人は、何事もなかったかのように談笑している。二人のペースが落ちないため、20kmは1:32'21"と回復した。
 
ハーフを通過1:37'24"。単純計算すると3:15で走ることになってしまう。防府マラソンのときと同じように、後半を速くすることをすっかり忘れていた。自らハードルを上げてしまったことを後悔する。
 
22kmを過ぎに大きく左に旋回。応援の少ない館山若潮マラソンだけど、ここだけは応援が途切れることがない。この左折を合図に、山道に入っていく。最初は緩やかな上りが続いていく。二人組の男女も徐々に会話が少なくなり、ついに別れてしまった。
 
僕は前を走る男子選手の方についた。上りに入ると周りの選手は少しずつペースが落ち始めるが、僕自身はペースは維持しながら歩を進める。景色が大きく変わったことで気分転換になり、動悸も収まる。抜かれるよりも抜く方が多くなり、気持ちがいい。25km通過は1:55'33"。
 
アップダウンを繰り返す。緩やかな上り下りを4回。30kmで2:18'36"。ペースは安定している。この大会は3年ぶりだけど、震災を経てところどころに標高を示す標識が置かれている。30km手前の地点で標高14.8m。ここから40数メートルまで上がる。
 
館山若潮マラソンはいつも成績が悪く、棄権したり、4時間以上かかったり、怪我をしたり、とにかくいい思い出がない。それもこれもこの坂のせいである。だから、この坂には恐怖を抱いている、と言ってもいいすぎではない。
 
今年はあっさりと上ってしまった。斜度も、いつもより緩やかに感じられた。いやな思い出が染み込んでいて、実際よりも記憶が誇張されていたのかもしれない。皇居の上りと大して変わりない。1kmのラップが4'51"。5分半くらいは覚悟していたのだけど、予想より速かった。
 
下りに入る。下りも侮れない。上りで脚力を奪われ、下りで攣るのがいつものパターンだ。あまり大胆に飛ばさないように慎重に走った。海沿いの道の戻ってくる。最大の山場を越えて、急に気力が失せていくのが感じられた。疲労によるものなのか、緊張が解けて力が抜けたのかは分からないが、平坦なのに山登りよりもペースが落ちてしまった。35kmを2:42'28"で通過。ラップは23分台の後半に落ちる。
 
小さなアップダウンを2回。38kmで推定女子2位の選手を捉える。AEDを抱えて自転車に乗るスタッフが声をかけてしばらく伴走する。女子選手もこれに応えてペースを上げる。それってあり?僕はついていけずに遅れる。自転車がいなくなると、今度はおじいさんが女子選手に声をかける。「あと4キロ、4分半で行けば3:15切れる」。僕の計算ではそのスピードでは無理だ。このおじいさん、ずっと並走して、「今2:59。あと16分」「ちょうど3時間」といろいろ言ってくる。端から見ててもうるさい。女子選手も一切無視していたのでうるさいと思っていたのかもしれない。おじいさんの激励では全然ペースが上がらない。やっぱり、応援してくれて嬉しいと思う人と、そうでない人がいて、それによって頑張れるかどうかも全然違うのですね。おじいさんがついてこなくなったところで女子選手を引き離す。
 
この大会、38kmまでは1km置きの距離表示がある。そのあとは、残り○kmという標識に切り替わる。従って、40kmの通過タイムは分からない。推測するしかない。
推定通過タイムは3:06'26"。残り○キロはいらないから、1km置きに最後まで置いてください。
 
残り2キロから残り1キロまでの1kmを4'44"。3時間16分台が射程圏内である。最後の1キロを4'51"で走ればいいので、ラストスパートをする必要はなかった。でもとなりを走っていたランナーがラストスパートをかけたので、自然とペースが上がる。
 
このままいけると思った瞬間。右足の太もも裏が痙攣。またやってしまった。湘南でもつくばでもはなももでも洞爺湖でも痙攣するのは40km過ぎだ。せっかく芍薬甘草湯を持っていたのに、もったいないと思って飲まなかった。40kmで飲むべきだった。立ち止まると、「あとちょっとー」と言われる。しばらくこの女性と話をしながら右足をストレッチ。軽く挨拶してそろそろと走り出す。あっという間に10人くらいに抜かれる。女子2位の選手にも抜き返される。最後の1キロは5'33"かかった。
 
ネットタイムで3:17'41"でした。前半、ペースを守れずにむきになってオーバーペースになってしまい、結果として33kmから失速してしまいました。前後半の差も3分程度とフラットとは言えず、反省点が残ります。それでも、アップダウンのあるコースで今シーズンのベストだったのは良かったと思います。あと1分は縮められるよう頑張るべきでしたが。。。
 
5km 22'44"
10km 22'56"
15km 23'39"
20km 23'02"
25km 23'12"
30km 23'03"
35km 23'52"
40km 23'58"
Last 11'15"
 
公式記録
前半 - 1:37'25"
後半 - 1:40'16"
ネットタイム - 3:17'41"
グロスタイム - 3:18'10"